Column
コラム

2024.09.19

待ち合わせは電柱広告の前…

当社の基幹事業は『電柱広告の製作』ですが、その作業に携わっていると、様々な方にお会いし、様々なお話をお伺いする機会に恵まれます。その中でも心に残った、ある販売代理店のベテラン営業マンから伺ったお話をご紹介します。

その方はある日、とある街角で電柱広告の取替現場に立ち会っていました。古い看板を電柱から取り外したとき、通りがかりの見知らぬ女性から声をかけられたそうです。
「その看板、なくなっちゃうんですか?」
営業マンは話しかけられたことに戸惑いながら、
「いえ、取替作業中なので、新しくなった看板がすぐに付きますよ」
と答えました。するとその女性はホッとした表情で、
「よかった、いつもこの子と、この看板の下で待ち合わせをしているんですよ」
すると女性の後ろに隠れるようにしていた、5~6歳の女の子が顔を出しました。
「この子、この字なら読めるんです」
 思わず看板をみると、ひらがなでお店の名前が印刷されています。営業マンはつられて微笑み、そうか、自分が長年携わってきた電柱広告は、街のひとに、こういう使われ方もしているんだ、とほっこりとした気分になったということでした。

電柱広告は誘導案内だけでなく、街の風景として様々な使われ方をしています。これからも様々なひとの、様々な利用方法を想像しながら、電柱広告製作に携わろうと思います。